銀は黒くなる。
銀製品はこれが一番のネックかも。
でも、ほんのちょっとのことで面倒なお手入れもぐんと楽になります。
まずは黒くなる理由をご理解ください。
通常銀が黒くなるのは硫化水素や硫黄と結合するため。
硫黄は天然に存在する元素のひとつ。
科学が苦手だった人にとっては????となりそうな言葉です。
私はとっても苦手だった化学。
でも、硫黄という言葉にはなじみがありますよね。そう温泉です。
温泉につけると真っ黒になった ということを聞いたことがありませんか?
これらが銀の表面にくっつくと硫化という現象を起こします。
その結果黒い膜が張る。
ですから触れないようにしなくてはならない。
温泉なら入るとき外せばいいだけですが、なんとこの硫化水素や硫黄は空気中に漂ってるんです。それを銀がキャッチしてしまう。
まずは空気に触れさせる機会を減らす。
密封の袋とかに入れているとかなり黒くなるのは抑えられます。
完ぺきとはいきませんが磨く頻度はかなり減るでしょう。
それと。。。頻繁に身に着けるとあちこちに触れて磨かれますので、気が付けば真っ黒という状態にはなりません。
ただネックレスやイヤリングはつけていても指輪のように何かとこすれることがないのでやっぱりうっすら黒くなってきます。
お手入れ方法
お手軽なのは シルバークロスという磨き布を手に入れること。
楽天などで検索すると出てきます。
メーカー、大きさによって値段は異なりますが500円前後。
このクロスは使い捨てだと思ってください。
磨き粉のついた布なので洗濯すると効果がなくなります。
ですから使えなくなるまで使ったら処分。
磨くと黒い色が布につきますが、布がかなり黒くなっても使えます。
なんだかきれいにならなくなった、と思った時が取り換え時。
金属磨きのクリームもあります。
不要な布につけて磨くので、シルバークロスよりは経済的かも。
私は Wenol (ウェノール)という銀磨きクリームを使っています。
磨き粉全般に言えますが手が荒れます。
ご使用後はきちんと手を洗ってクリームつけたり、手をいたわってあげてください。
シルバークリーナーという液体状のものもあります。
チェーンなど、クリームで磨くのが大変なものにはとてもお手軽で使いやすいものですが、いぶし銀にしているものや、石の入ったものには注意が必要です。
せっかくいぶし銀(黒い状態)にしているデザインのものでも、液に浸すとつるっと銀色に戻ります。
またいぶし銀に戻すことは可能ですが、依然とまったく同じにはなかなか。。。石は液につけても大丈夫なものもありますが、ダメなものも割と多め。
透明なものはOK. 半透明なものはOKのものが多い、不透明なものはNGなものが多い、と大雑把には判断できますが、何事にも例外がありますので使わないほうが安全。
クリームや研磨剤も石にはつかないようにしたほうがいいです。
その辺はジュエリー屋さんに聞くと教えてくれます。ついでにお手入れも任せちゃいましょう。(^^♪
私も展示会などではお手入れさせていただいています。展示会にお越しの際にはお申し付けください。
ご自宅にあるものできれいにならないかとよく聞かれます。
一般的に歯磨き粉や重曹でしょうか。
研磨剤になりますから。
ただ、粒粒の入ったものは傷がつく可能性もあるので止めておきましょう。シルバーだと思ってたのがメッキだった場合など、コーティングがはがれる可能性も。。
ご自分の持っているものがどんなものかよく把握しておかないと、せっかくのお手入れがトラブルのもとになってしまいますのでご注意くださいね。
それとシルバーは水につけても全く問題はありません。
汗にも強い素材ですが、汚れのもとになりますのでしまう時はからぶき程度でも構いませんから汗をぬぐってください。
一般的な硫化による黒ずみとは別に 塩化というものがあります。
これは塩化系の薬品がかかったりしたときになりますが、まれに海水浴でもおこります。
こういう場合は外しておきましょう。
塩化したものはとにかくしぶとい。
研磨剤や液で落ちるものではありません。
表面を軽く削り取ることで銀の色を取り戻せますが、削れない部分もやっぱりある。
大切なジュエリーは危ないものからは守ってあげましょう。
銀は黒くなるから面倒。
そんな言葉をよくかけられます。
確かに。。
でも、黒くなるからこそ楽しめることもあります。
ご自分の好みにいぶし銀状態にしていくこともそうですし、磨きながらコーディネートを考えることもそうですし。それにプラチナとは違う柔らかな銀色はやっぱりシルバーならでは。
お手入れすることで愛着が増え、そして身に着けて楽しむ。
そうやって銀を好きになってくれる方が増えてくれるととてもうれしいです。(^^♪
お手入れで困ったときにはお問い合わせフォームよりご相談ください。