アメシストのシルバーリング

ジュエリー

アメシスト それは紫の水晶のこと。
紫水晶のほうが素敵な名前に聞こえる。
日本語好きだらか。。(*^^*)

アメシストは古くからとても人気があった。
昔よく流通していたアメシストは 色が濃いものが多い。
紫は高貴な色といわれるだけあってとっても神秘的。

●アメシストはお酒と豊穣の神バッカス(またはバッコス)に由来する神話がある。

神様というのは神話上けっこう酷いことをやっていることが多い。
バッカスも同じで月の神に仕返ししようと神に仕える精霊をトラに襲わせようとしたその相手の名前がアメシスト。

月の神はアメシストを助けようとして水晶に変えた。
後悔したバッカスが反省の意を込めて葡萄酒を手向けるとその水晶は美しい紫色になったというのが神話のあらまし。。

精霊が人間だったり、いろいろと細かいところはさまざまに言われているけど神様のいたずらから何の罪ものない相手がひどいことになったってこと。
水晶にできる力があるなら助けなさいよ とか思ってしまって自分に興醒め。(^-^; 

●アメシストの仲間
アメシストは水晶(クォーツ)なので仲間は沢山。

シトリンと呼ばれる黄水晶

アメシストとシトリンの合体はアメトリン
透明のものはクリスタル(ロッククリスタルとも呼ばれる)

ローズクォーツは紅水晶

緑色のアベンチュリンクォーツ

ストリベリークォーツ

タイガーアイ  などなど

鉱物学的には石英の仲間でその石英にもいろいろな石があってとってもたくさんあるので 勉強するのも楽しいかも。

 

●今回ご紹介のシルバーリングはアメシストを使った幅広のリング。
私の作るもののほとんどは、覆輪と呼ばれる石の留め方。(伏せこみともいう)

ダイヤのリングなどの留め方は爪留め
爪留めの良さは光が宝石に届きやすいからきれいに見える。

覆輪はその名の通りぐるっと囲んでしまうので光が入りにくい。
不透明の石は関係ないけど、透明、半透明の石なら爪留めのほうが石自体はキレイに光る。

それでも私が覆輪留めをするのは 石が落下する確率が格段に違うというのとデザイン自体がすっきりするから。

爪留めは何か所かで抑えているだけなので使っている間に爪自体が緩んできたりリング自体が変形した場合、石枠にも影響が出て爪が緩んだり。

覆輪の場合、たまに緩んでくることもあるみたいだけど片方小さな音がしだすのでその時点で大体気が付く。

ただこの覆輪、サイズ直しには向かない。
サイズ直しはリング本体の大きさを変えること。

広げたり小さくしたりと、リングを変形させるサイズ直しはリングの腕の部分だけではなく繋がっている石枠にも力がかかる。

つまり 石の枠に余計な負荷がかかるのだ。
石にとってはたまらないだろう。

せっかく安定して止まっているのに腕が引っ張られた影響で枠が広がったりぐ~~~っと押さえつけられたりするわけだから石だって割れたくもなるわ。

爪留めはその圧力があまりない。
サイズ直しをした場合には 爪のゆるみをチェックするけど。

とにかくそういうややこしい問題のためこのリングはサイズ直しできません (-ω-)/

(このリングはありがたいことにお客様のもとへ旅立ちました。)